【デッキガイド】今日から始める!急襲ウォリアー! #ハースストーン
はじめに
今期最強のデッキパワーを誇る急襲ウォリアーの記事です。
6月度はほとんどこのデッキを使ってラダーに潜り、月末ラダーにおいてTop500位を達成しました。
単純ながら非常に奥深く、練度に比例して勝率が伸びるタイプのデッキです。
デッキの強さに反して、あまり使い込んでいるプレイヤーを見かけないので、ここで私の知的財産を共有しようと思います。
急襲ウォリってどんなデッキ?
- 狂気のデッキナーフ後から台頭し始めた、比較的歴史の浅いデッキです。
- ミニセット追加後の立場も上々で、極端な不利が少なく、どんな相手にも戦っていける強靭なアーキタイプです。
- ゲーム序盤から絶え間なくミニオンを展開し、武器や急襲ミニオンで除去を行い、生き残ったミニオンで相手のヘルスを削っていくデッキです。
- カードをドローすること自体は苦手ですが、ミニオンを増やしたりバフをして戦うことに長けており、カード一枚一枚が粒ぞろいの強さを誇るデッキです。
- 一見ミニオンを並べるだけの単純にデッキに思われがちですが、実際は綿密な盤面のコントロールやクロックの知識が求められる複雑なデッキです。
ただ、《マリガンの基礎》や《再現性が高いコンボ》は文章でも十分伝えられるので、この記事をしっかり読み込めば、レジェンドくらいなら容易く達成できると思います。
デッキリスト
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これは私が現在使用しているリストです。
シャーマンやローグ、ハンターには元々有利なのですが、より確実に勝つために【カニライダー】と【テント・トラッシャー】は2枚ずつ採用しています。
プリーストとシャーマンに強い【モアシャンの精鋭】を採用しているのが最大の特徴です。
プリーストが環境を牛耳っている現在では、【ン=ゾス】や【サウルファング】入りのリストはかなり弱いので使わないほうが良いです。
マリガンガイド
このデッキのマリガンは少し複雑で、対戦相手によって様変わりします。
ですが、初手で圧倒的に欲しいのは【ガナーグ】であり、【ガナーグ】さえ取れればマリガンは少し欲張りでも許されると思っています。
マストキープ
▲各一枚まで。先攻後攻問わず全てのマッチで必要です。
▲【プリ・ウォロ・デモハン】等の遅いマッチでは残しませんが、その他のマッチではキープしてください。
セットキープ
▲【ガナーグ】がキープできた場合に残してください。
ただし、【パレードのリーダー】や【バンパーカー】の方が優先度は高いです。
▲【パレードのリーダー】か【バンパーカー】がキープできた場合のみキープ。
クラス別キープ
▲【ハンター・シャマ・ローグ・トークンドル】等の早いマッチの場合にキープ。
▲【プリ・ウォリ・デモハン】戦では一枚までキープ。
これらのマッチでは【調整】を5ターン目に使えるかどうかで大きく勝率が変わります。
▲【プリ・ウォロ・メイジ】等の遅いマッチでキープ。
手札リソースが重要なマッチでは必須です。
各カードの解説
ステージダイブ
1マナ+2/+1バフの平凡なカードですが、序盤の動きを安定させる為に非常に貢献してくれます。
特に【カニライダー】や【サムロー】はバフによって大きく性能が変わる為、このカードで引いてくると少しお得です。
体育学の予習
余った1マナを次ターン以降に持ち越すことで、マナカーブを整えるといった意味合いが強いカードです。
ピックできる急襲ミニオンの中では特に【ロカラ】が際立って強い為、《2枚目のロカラ》として採用されている側面もあります。
《ロカラが最強》というのが周知の事実で、次点で【ランサック】もおすすめです。
封印されしガナーグ
1ターン目に出すことで勝率が10%近く上がるカードです。
特に3ターン目に【猛毒スコーピッド】を出してくるデッキに対しては完全なる回答になる為、現環境では最重要カードという位置付けです。
このデッキに慣れていないのであれば、とりあえず【ガナーグ】と【パレードのリーダー】をマリガンで探すと良いと思います。
カニライダー
ナーフ後の性能としては、『バフできれば強い、できなければ弱い』といった感じです。
できれば【ステージダイブ】で引きたいミニオンなので、マリガンでは残さないことが多いです。
アグロやミッドレンジに対しては強く、コントロールに対しては無力です。
パレードのリーダー
2/2/3のバニラスタッツなのに、永続的に急襲ミニオンをバフしてくれるぶっ壊れカード。
同じく2マナの【バンパーカー】が相棒。
とりあえず1-2ターン目にポンと置いておけば勝手に相手が困ってくれるので、マリガンでは最優先でキープします。
必ずしも『急襲ミニオンと同ターンに使わなければならない』ということはなく、ゲーム序盤なら普通にポン置きして大丈夫です。
1ターン目【ガナーグ】、2ターン目【パレードのリーダー】というのが鉄板ムーブです。
バンパーカー
このデッキに搭載されているコンボのほとんどにこのカードが絡んでくるため、序盤に引いておきたいカード筆頭です。
コンボの詳細は後述。
メタルの神E.T.C
大抵の場合、ゲーム終盤で【ダークムーンの乗客】を走らせてリーサルを狙うカードではありますが、序盤でポンと出すことも普通にあります。
このカードがないとリーサルが取れないというわけではないので、お得に使えそうならいつ出しても大丈夫です。
調整(ランク1)
このカードは基本的にランク2(5ターン目以降)で使用することが前提です。
【バンパーカー】を割った後や、【ワットリー】でドローした後に使用するのが特に強力な動きです。
【ミラー・デモハン・プリ】等の特定のマッチではこれ一枚で勝てるほどのパワーを持つものの、それ以外のマッチではマリガンでキープすることは少ないです。
ちなみに、【ハンター・トークンドル】等の早いマッチでは、ランク1で使用することも稀にあります。
4ターン目にコインを使って使用してもランク2にはならないので注意してください。
チームの司令塔
全ての急襲ミニオンとシナジーがある素晴らしいカードですが、スタッツが少し貧弱なため、序盤に欲しいカードではないです。
もし序盤に引いてしまった時は、3ターン目にポンと出しておくと良いです。
通らなくて普通、通ればそのまま勝ちです。
覚えるべきコンボは後述します。
ロカラ
最強の急襲ミニオンです。
武器で【ロカラ】を守っているだけで勝てる試合もチラホラあるので、マリガンで【ガナーグ】を引けたならセットでキープしても良いと思います。
【チームの司令塔】で【ロカラ】を増やすコンボは、そのままゲームが終わるほどの強さがあるので、手札に揃ったら試してみてください。
剣匠サムロー
【カニライダー】と同じく、『バフできれば強い、できなければ弱い』ミニオンです。
【パレードのリーダー】と同ターンに使用することは難しいので、【調整】か【ステージダイブ】でバフするのが現実的ですね。
剣食い男
『海賊なのでワットリーでドローできる』くらいのシナジーしかありませんが、このデッキでは武器で自分のミニオンを守ることが勝ちに繋がるので、3/2武器を常に握っておくことは重要な意味を持ちます。
基本的に武器はミニオンの除去に使うべきですが、【ガナーグ】の覚醒のタイミングが被ることも多々あるので、フェイスに振るかどうかの判断は身体で覚えてください。
サーカス団長ワットリー
5/3/5を出しながら3ドローできる強カードですが、《5ターン目にポンと出せば強い》というわけではないです。
しっかり盤面のテンポをとった上で【ワットリー】を出すのが理想なので、序盤からミニオンを展開してくる相手にはマリガンでキープしません。
序盤は盤面の掌握を目標としましょう。
テント・トラッシャー
通称テントラ。
一見そこまで強そうなミニオンに見えないかもしれませんが、1ターン目【ガナーグ】、2ターン目【バンパーカーorカニライダー】と置くと、3ターン目に【テントラ】を置くことができます。
後攻ならば、1ターン目に【ガナーグ】を置くだけで3ターン目に【テントラ】を置けるのですが、これもかなり強力な動きです。
【ガナーグ・バンパーカー・カニライダー・剣食い・テントラ】が盤面に居れば、各1マナずつ減算できるので、意識しながらプレイしてみましょう。
モアシャンの精鋭
完全に私の趣味で採用しているミニオンですが、その強さは馬鹿にできません。
このデッキでは武器を握っているタイミングが多いので、簡単に条件はクリアできますし、【調整】や【ランサック】で乗せたバフもしっかりコピーされます。
特にシャーマンやプリーストに対して強く、現環境では有効な選択肢だと思っています。
ランサック元帥
4-5ターン目にポン出しするだけでもそこそこに強いのですが、手札に【ダークムーンの乗客】がいる状態で使用するのが理想です。
当たり前の事ですが、手札にミニオンが多いほど高い恩恵を得られるので、手札に【ステージダイブ】や【予習】がある場合は、先にミニオンを手に入れておくと良いでしょう。
不良学生
強力なフィニッシャーです。
7-8ターン目にこのカードを通すためのお膳立てを行うデッキと言っても過言ではないです。
特にミラーやメイジ戦ではこのカードを1ターンでも早く着地させることが勝利に直結するので、後攻ならばコインを温存することも視野に入れてください。
命を束ねしものアレクストラーザ
【ワットリー】で引っ張ってこれる都合上、かなり頻繁に使うフィニッシャーです。
『9ターン目までに相手のヘルスを8まで削る』というのがこのデッキの基本的な目標です。
再現性が高い強力なコンボ
このデッキには多種多様なコンボが存在し、その数は膨大です。
その中でも再現度が高く実用的なコンボをご紹介します。
※T=ターン
①3Tテントラ
▲【バンパーカー】か【カニライダー】が生き残らなければ成立しないので多少リスキーですが、通った時のリターンが大きいので覚えておきましょう。
②後攻3Tテントラ
▲【ガナーグ】があるだけで再現できるので、後攻なら必ず狙いましょう。3ターン目の5/5は脅威です。
③後攻1Tパレリー
▲後攻のマリガンで【パレードのリーダー】が取れたら必ず初手でプレイしてください。【予習】から取れたミニオンでも代替可能です。
④5T調整パレリー乗客
▲5ターン目に2/4/5と1/5/3急襲が並びます。相手は4/5の【パレードのリーダー】の除去を強いられるので、その後の動きがかなり楽になります。
⑤司令塔バンパー
▲【バンパーカー】が分裂することで【乗客】が4枚手に入ります。対コントロールマッチで【ETCリーサル】を狙うのならばこの動きは必須です。
⑥司令塔パレリーバンパー
▲これは特殊な処理になるので実際にやらないと伝わらないのですが、【パレードのリーダー】の効果は分裂後にも二重に適応されるので、【乗客】を一体出すだけでこうなります。▼
プレイできれば最強ムーブなのですが、マナの関係上なかなか決まらないです。
⑦司令塔ロカラ
▲単純に【ロカラ】の効果が2倍になるだけですが、相手の手札次第ではこれだけでゲームが終わることもしばしばあります。
⑧司令塔ランサック
▲3~4ターン目にポン置きした【司令塔】が万が一生き残った場合に決まる動きです。
決まったらゲーム終わります。
⑨司令塔ETCバースト
▲なかなかやる機会は少ないですが、コントロール相手にはこのコンボがないと勝つのは厳しいです。
⑩後攻ワットリー調整
▲しょっちゅうやる動きですね。単純ながらめちゃくちゃ強いです。プリやデモハン相手には積極的に狙っていきましょう。
⑪後攻ワットリーランサック
▲上のコンボほど強くはありませんが、これも鉄板の動きです。
⑫後攻調整剣食い
▲少し手札が悪い時の動きですね。4/4/7挑発がしっかり時間を稼いでくれるのでそこそこに強いです。
⑬調整モアシャン
▲上の動きの後にプレイしたりします。最低でも6/6は目指したいですね。【調整】*2で【モアシャン】が8/8になったらゲーム終わります。
このデッキの戦い方
このデッキの基本理念は、
ミニオンをバフして、
ミニオンを生き残らせて、
ミニオンでフェイスを殴る。
これに尽きます。
直接相手のフェイスにダメージを与える《飛び道具》はあるにはあるのですが、期待できたとしても最大で12点くらいが限度です。
基本的にはミニオンで相手のヘルスの20点くらいは削る意気込みで臨んでください。
効率よくヘルスを削るためには、《武器》や《急襲ミニオン》でミニオンを除去し、フェイスを殴れるミニオンはできるだけフェイスに専念できるように立ち回ってください。
マッチアップ別アドバイス
対戦相手によって意識するべきことを簡単に書いていきます。
《ウォリアー》
ウォリミラーにおいて重要なカードは、【調整】と【サムロー】と【不良学生】です。
特に5ターン目に【調整】を使った方が勝ちと言っても過言ではないので、マリガンでは【ガナーグ】と【調整】を全力で狙ってみてください。
【ガナーグ】の武器で簡単に除去される都合上、【パレードのリーダー】のマリガン優先度は少し低いです。
《プリースト》
どのクラスでも最難関のプリーストは、このデッキにとっても不利な相手です。
プリーストに対しての太い勝ち筋は《大きいミニオンを並べ続けること》です。
端的に言えば、【ワットリー】でドローしてから【調整】でバフしてください。
ゲームが長引けば長引くほど不利になっていくので、ゲーム序盤から除去を恐れずにバンバンミニオンを並べてプレッシャーを与えてください。
ただし、大きいミニオンを並べる際は【ヒステリー】にだけは注意してください。
このマッチはプリーストよりもキツいマッチであり、私自身も苦手意識が強い相手です。
トークンドルイドに対しての勝ち筋は、《3ターン目テントラ》ですね。
序盤のクッチャベラーを【ガナーグ】や【小ぶりの急襲ミニオン】で除去し、早期の【テントラ】や【サムロー】のセットアップまでこなしてようやく勝てる相手です。
このリストで安定して勝つのは不可能なので、どうしても環境にドルイドが多くて勝ちたいのであれば、【教団の新入会員】や【往餓術師】を採用したほうが現実的です。
《シャーマン》
6:4くらいで有利です。
このマッチは普通に戦うだけで勝ち越せるマッチなので特筆すべきことはありませんが、強いて言うのならば《3ターン目テントラ》が非常に刺さります。
相手の強ムーブとして、《2-3ターン目の乾かしの嵐(3/2/5急襲疾風)》が挙げられるのですが、このミニオンを一方的にトレードできるのが非常に強いです。
あと、終盤の【変妖ダンクタンク】のAoEがぼちぼち強いので、これにも気をつけてください。
《ローグ》
このリストならば、6:4の有利です。
唯一の負け筋は1-2ターン目の【高効率型タコロボ】から【現地連絡員】に繋げられることなので、《早期のテントラ》か、【予習】から《アタック4以上のミニオン》を取ってきて【タコロボ】の効果発動を阻止するのが有効です。
逆に【タコロボ】が出てこなければ、なんの苦労もしないマッチだと思います。
《ハンター》
このマッチは7:3の超有利です。
こういったわかりやすいアグロマッチでは【予習】や【ステージダイブ】も非常に有効なので、比較的マリガンの選択肢も広いです。
【コルカーの群れ追い(2/2/3急襲召喚)】をすぐさま除去できるように意識しておけば、普通に勝てるマッチです。
あまりにもハンターが多いランク帯にいるならば、【カメの王クレッシュ】を採用してみてください。
《デーモンハンター》
断末魔なら微有利、OTKならば微不利です。
どちらのアーキタイプにせよデモハンは大型のミニオンの除去が苦手なので、《5ターン目調整》を狙ってみてください。
マリガンで【調整】が取れたならば、【ワットリー】のキープも視野に入れて良いでしょう。
【不良学生】の着地によって決着することが多い印象です。
《メイジ》
相手が早期に【詠唱者の循環】を使えば負け。使えなければ勝ちです。
【退化の矢】が非常に厳しいため、【調整】によるバフはあまり期待しない方が良いでしょう。
このマッチでの最優先マリガンは【ワットリー】です。
あと、3/2の武器はできるだけフェイスに叩き込んでください。
Q&A
Q.クレッシュやン=ゾスはなんで非採用なの?
A.環境的にかなり早くなってきているので、6ターン目以降にしか置けない上にフェイスに干渉できないようなミニオンは戦いについてこれない。不良学生やアレクくらいのカードパワーでやっと採用されるレベル。
Q.調整やワットリーは常にキープしちゃダメなの?
A.ダメではない。ただ、1~3ターン目にテンポが取れるかどうかが非常に重要なので、5ターン目まで使えないカードはできるだけ残したくない。
Q.パレードのリーダーと司令塔がなかなか生き残らないんだけど、本当にテンポで出していいの?
A.生き残らなかったとしても、2~3ターン目にヒロパを押す行為は非常に弱いのでテンポ出しでいい。それに相手の除去札は無限じゃない。そいつらが吸ってくれた分後続のミニオンが生き残ってくれる。
おわりに
ここまで長い文章を最後までお読みいただきありがとうございます。
質問等あれば、ここのコメント欄か筆者のツイッター(@Drill_hs)まで。