スペルメイジを1ヶ月間使い続けた感想&考察 #デッキガイド #ハースストーン

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はじめに

狂気ナーフ後、循環ナーフ前の環境の記事です。(5月12日時点)

まだ循環ナーフが確定したわけではありませんが、まぁほぼほぼ修正されるだろうという読みです。

じゃあナーフされてから記事書けや!と思われるかもしれませんが、調整後の環境は全く読めないので、調整前での執筆となります。申し訳ない。

一応5月度のラダーは下記のリストで登りきったのですが、個人的に納得いっていない部分が多々あるので、ここに言語化して解説と考察を行おうという所存です。

 

なお、スペルメイジの初心者向け解説は前回の記事をご参照ください。

狂気ナーフ前の記事ですが、現在でも十分活用できる内容です。

  

 

リストについて

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上記はレジェンドに到達した時のリストです。

そもそもスペルメイジというデッキは【26枚の強いカード】と【4枚の弱いカード】で構成されています。

弱いカードというのは黄枠で囲われている4枚で、この4枚の自由枠を自分なりに差し替えて使うというのが現在の定番となっています。

デッキに呪文しか入れられない都合上、弱いと感じていても採用せざるを得ないので、それがプレイヤーごとに若干違うといった感じです。

 

 

自由枠のカード郡の解説

【燃焼】

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循環使用後は比較的強いものの、3マナ状態だとかなり扱いづらいです。

序盤で【退化の矢】【頭を冷やせ!】が引けなかった時の保険のカードというニュアンスが強いのですが、自由枠の中では比較的採用しているプレイヤーが多い印象ですね。

【クトゥーンの仮面】を顔面に叩き込むための除去カードとしては有用な場面が多いです。

 

【狂気のデッキ】

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一般的には弱いという評価を受けがちなのですが、個人的には『仮想敵によってだいぶ強さにムラがあるカード』だと思ってます。

端的に言えば、『悠長に狂気を使っている暇があれば強い』といった感じです。

具体的なヒーローを挙げるなら、プリ・ウォロ・メイジ・ウォリ辺りですね。

ただ、基本的には循環が使えるのであればそっちのルートで戦った方が絶対に強いので、対戦相手が上記だったとしてもマリガンでキープするほどでもないと思ってます。

あくまで、『循環が引けなかった時の対レイトゲーム用カード』です。

なお、狂気を採用する場合は7マナのカードがある程度欲しいので、【フレイムストライク】を1枚以上採用しているプレイヤーが多く見受けられますね。

 

【フレイムストライク】

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7マナだとめちゃくちゃ弱い。6マナならプレイアブル。5マナだとそこそこ強い。

序盤に手札に来ると死を覚悟するのですが、6ターン目くらいになると『フレスト来てくれーッ!!!』と祈ることもしばしばあるので1枚採用が多い印象。

とは言っても、実際に7マナの状態で有効に働くのはローグやパラディン戦くらいで、他のマッチでAoEが欲しいなら、【シューティングスター】を採用しておいたほうが無難に思えます。

最近は【クトゥーンの仮面】対策でヘルスの大きいミニオンを並べてくるプリーストを見かけたりするので、そういった場面では有効かもしれません。

 

【シューティング・スター】

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最近採用され始めた文字通りの新星。

循環1枚で0マナになるのがなかなか優秀で、【エイグウィン】や【フェニックス】がピックできた時は目を見張る活躍をすることがあります。

ただ、逆に言えばスペダメミニオンが引けなければ本当にゴミカスなので、堅実なAoEを期待するなら【フレイムストライク】を採用しておいたほうが良いです。

私のランク帯ではプリとメイジが多かったので、AoEは切ったリストでプレイしていました。

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▲スペダメ+2ありきという評価。

 

【ネザーウィンドのポータル】

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最近はあまり採用されているのは見ないものの、個人的には十分に選択肢に入ってくるカードだと思ってます。

特にメイジ・プリ・ウォロ等の呪文をメインで使ってくるクラスに対しては非常に刺さるので、環境に上記の3クラスが多いと感じたら採用してみると良いかもしれません。

また、【力の源】からピックできるミニオンには秘策シナジーのあるものも多いため、そういった意味でもおすすめです。

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▲特に左の二枚のカードの恩恵を受けられるのは大きい。

 

以上のことを踏まえて個人的におすすめなのは、【燃焼*2】【狂気のデッキ】【フレイムストライク*1】を加えたリストですね。

【狂気のデッキ】は腐るマッチでは腐るのですが、本来ならば勝てないマッチに勝てたりする上振れ要素があるので、明確に【シューティングスター】が2枚欲しいとかでもなければ無難な選択肢かと思います。

 

 

マリガンについて

マストキープ

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▲左に行くほど優先度高め。根源学は序盤にミニオンを並べてくるデッキに対して有効。 

 

▼HSReplay上では下記のようになっている。循環が初手にあった場合の勝率が異常に高く、力の源と湧き水がそれに続く。知性やアペクシスはマッチによって差があるのでキープ非推奨。

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このデッキでの勝ち方

狂気ナーフ前環境との明確な差をお話しましょう。

以前は【狂気のデッキ】を2ターン目に使うだけである程度勝てていたのですが、現在はそのルートも期待できなくなったので、必然的に循環に依存した戦略の組み立てがメインとなっています。

スペルメイジの勝ち筋は大まかに分けて以下の5種類。

  1. 循環を4ターン目までに使用する
  2. 狂気のデッキを最速で使用する
  3. 相手の手札リソースを枯らせる
  4. 盤面のテンポを掌握する
  5. 自分のヘルスを削り切られる前に相手のヘルスを削り切る

 

1.循環を4ターン目までに使用する

これは全マッチで有効で、循環のカードパワーだけで勝ちを狙える動きです。

このデッキを触りたての人は、最速での使用をイメージするかもしれませんが、実際には4ターン目に循環を使ったとしても十分間に合います。

このプランで重要なのは、『循環を使ったとしてもドローが回らなければ意味がない』という部分ですね。

よく、『循環を2枚使ったメイジVS循環1枚+ドローが回ったメイジ』のマッチが頻発するのですが、基本的に後者の方が強いです。

カードを引けば引くほどコストを下げた恩恵が得られるので、当り前っちゃ当り前ですね。

 

2.狂気のデッキを最速で使用する

これはウォロやプリ等の遅めのデッキや、序盤にミニオンを展開できなかった(事故った)ミッドレンジデッキに対して有効です。 

ウォロやプリは通常の場合、循環使用後にバースト呪文を顔面に叩き込むだけで勝てる比較的ラクなマッチですが、循環が引けなかった場合はこの限りではないので、そういった場合に強さを発揮してくれます。

また、若干リスキーではありますが、2ターン目の循環使用後に狂気を使う行為も状況的に不利であれば考慮してください。

 

3.相手の手札リソースを枯らせる

これは比較的ドローが弱いパラやウォリに有効な手段ですね。

【力の源】というカードは1枚でミニオン3体分の価値があるため、カードを1:1で交換していると先に相手の手札が減っていき、そのリソース差で勝つことが可能です。

この勝ち筋が存在するので、【力の源】をマリガンでキープすることを推奨しています。

また、循環使用後にドローをぶん回すことでも同様のリソース差が生まれます。

こういった勝ち筋があるため、ウォリやパラ戦は盤面のミニオン除去にダメージ呪文を全力で使っても大丈夫なことが多いです。

対戦相手によって【アペクシス・ブラスト】や【ファイアーボール】等の強力なダメージ呪文を『顔に撃つか』『ミニオンに撃つか』は吟味して考える必要があります。

 

4.盤面のテンポを掌握する

これは上のプランと被る要素もありますが、全マッチで可能な勝ち筋です。

スペルメイジはミニオンの除去が比較的得意なので、【力の源】【アペクシス】ミニオンを展開しつつ、相手のミニオンを呪文で除去し、盤面のクロックによって相手のヘルスを削っていくプランですね。

自分のミニオンが残らずとも、7ターン目にお互いの盤面を空にすることができれば【クトゥーンの仮面】を顔面に叩き込める為、そこから強引にダメージ呪文でリーサルというのも大きな狙いの一つです。

 

5.自分のヘルスを削り切られる前に相手のヘルスを削り切る

これはローグやデモハン、メイジと戦う時に必要な考え方ですね。

彼らはミニオン以外でヘルスを削る手段を持っているため、ミニオンを除去しているだけでは勝てません。

かといってミニオンを並べたとしても、簡単に除去されてしまいます。

じゃあどうするか?こちらも直接顔面を削りにいくのです。

幸い【退化の矢】【頭を冷やせ!】は1マナにも関わらず相手のクロックを簡単に削ってくれるため、そういった軽微な除去と、【アペクシス】【クトゥーンの仮面】等の重めのダメージ呪文で積極的に相手の顔面を狙っていく立ち回りが重要になります。

ただ、基本的にメイジは顔面を積極的に狙ってくる相手に弱いため、このプランを通し切るには循環の使用が不可欠です。

また、このプランには呪文ダメージミニオンの活用も重要です。

この件に関しては後述します。

 

 

ダメージ呪文、顔に撃つか?ミニオンに撃つか?

このデッキを使っていれば必ず出てくる疑問だと思うので、お答えしておきます。

一言で答えるなら、『顔に撃てる呪文なら顔に撃つ。ミニオンミニオンにしか撃てない呪文で除去すべき。』となります。

もちろん例外もありますが、基本的に迷ったら顔でいいです。

【例外】

  • 2ターン目に相手の盤面に2/3/2が一体。こちらにミニオンはおらず、手札の除去呪文は【ルーン・オーブ】のみ。
  • 5ターン目に相手のの盤面に5/5/5が一体。こちらにミニオンはおらず、手札に【アペクシス】がある。

こういった場合はミニオンの除去に使います。

 

 

後攻初手で循環を使うか否か問題

これもよく聞くので回答します。

初手でコインを切ることで2ターン目のトップのカードのコストが減算されるわけですが、個人的な意見を述べるなら、その効果だけで十分だと思ってます。

例え2ターン目にヒロパエンドになったとしても、基本的には初手で使うべきです。

コインを使わずにキープする基準としては、序盤からミニオンを展開してくるとわかっている相手には残したりしますね。

2ターン目に【燃焼】を使ったり、4ターン目に【アペクシス】が必要になったり、【呪文ダメージミニオン+除去】なんかもよく使ったりするので、そういった場合はコインが必要になることがあります。

 

呪文ダメージミニオンの扱いについて

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要は【根源学の予習】の扱い方についてです。

前回の記事で『根源学は共同実験者とフェニックスとサルノスが強いよ』って書いたんですが、そんなことないです。全部強いです。

…とは言っても、全てに別の用途があるという意味なので、各々解説していきます。

 

【共同実験者】

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唯一の1マナミニオンなのでお世話になることは多いですが、基本的には序盤に活躍できるミニオンかなぁと思います。

メイジは1/1のミニオンを並べられたりするのが苦手なので、パラ・ドル・ハンター等には序盤にポンと置いてやるだけで相手が困ってくれます。

ゲーム中盤では簡単に除去されてしまうサイズなので、あまり取ることはないかもしれません。

 

【封印されしフェニックス】

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どのタイミングで出しても強い最強の1枚。

ただし、2ターン後にダメージ呪文を握っていないと意味がないので、覚醒後の盤面の状況はある程度予測しておく必要がある。

特にバースト呪文を相手の顔面に叩き込んで勝つプラン(対プリやウォロ)の場合、置くのが早すぎるとマナが足りずにリーサルを逃したりするので、バースト呪文を手札に抱え込んでから置いても遅くはないと思います。

 

【天文術師ソラリアン】

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呪文ダメージというよりは、2/3/2が欲しい時にピックする感じ。

手札に【アペクシス】がある時は流石にピックするのは控えるが、そうでもないならあまり気にせず取ることが多い。

ソラリアンを埋めてしまうことを除けば【コボルトの地霊術師】の上位互換なので、【コボルト】の存在価値は薄い。

 

コボルトの地霊術師】

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全部強いといったが、こいつは正直弱め。

普通に1/1/3よりも弱いので、今すぐ2マナ以下のスペダメが欲しいのにも関わらず、こいつ以外に2マナ以下が居ないとかでもない限り取らない。

 

【ブラッドメイジ・サルノス】

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手札にドローカードがない時にデッキが回せる唯一のミニオン

『循環撃ったのに湧き水も知性も来ねぇ!』って時に取ると良いと思います。

2マナ以下のミニオンは手札に【一夜漬け】がある時に優先的にピックする傾向もあります。

 

【ミニ・メイジ】

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昔はゴミミニオンだと思ってましたが、この子は普通に強いです。

3マナなのが少し重いですが、ヒーローによってはこいつを隠れ身状態で置いておくと一生除去できなかったりするので、置物としての強さがあります。

特に、ドル・パラ・ローグ・ウォリ等はAoEを持たないので、こいつを置いておくとかなり困ってくれます。一度試してみてください。

 

【筆記の執精】

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最近はあまり取ることが少ないミニオンですね。

主に遅いマッチアップで、デッキ外のバースト呪文が欲しい時などにピックします。

循環使用後にドローが回らない時なんかも、こいつでドローカードを探したりもします。

逆に言えば、手札が潤沢にある時は用がないということですね。

今の環境では5マナ払って4/4を置く行為はそこまで強くないので、主に発見の効果を目的としてピックする感じです。

 

【ガーディアン・エイグウィン】

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疑似フェニックスおばさん。循環使用後は本当に強い。

ゲーム終盤で【一夜漬け】から一気にリーサルまで持っていけるパワーを持っているので、迷ったら取っておくとハッピーになれるかも。

余談ですが、【根源学の予習】が0マナになっている場合、4ターン目に【エイグウィン】が出せたりするので覚えておくと良いかも。

 

 

さいごに

本当はもう少し書きたいことがあったのですが、ナーフがそろそろ来るらしいので、この記事はこの辺りで終えておこうと思います。

追記があればまたナーフ後に書き加えます。

このデッキが来週も生きていることを願います。